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コラム

「AIの民主化」時代に問われる人間の真の価値とは?

カテゴリ: コンシェルジュ通信 公開日:2023年07月30日(日)
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暑中お見舞いを申し上げます。

 

2023年(令和5年)上半期の中で社会に大きな影響を与える話題として、ChatGPTに代表される生成AIが注目されたことです。いよいよ「AIの民主化」が近づいたように感じました。

 

「AIの民主化」は、2017年3月に、米国のAI研究者フェイ・フェイ・リーが初めて示した概念で、AIを誰もが使えるようになるというものです。実は、令和元年版情報通信白書の中で、ICTの新たな潮流として「AIの民主化」というキーワードが紹介されています。

 

AIと聞くと、コンピュータが複雑な問題をシミュレーションしたり、分析したりして回答してくれる便利なものという印象を持つ人も多いと思います。

 

その一方で消費者庁の調査によると人工知能に対するイメージとして「何となくこわい」と感じる人は過半数合計51.8%でした。 AIによってなくなる仕事(職業)がランキングされるなど、AIに対してマイナスイメージを持つ人も少なくないでしょう。

 

LFCでも生成AIが注目された3月以降、ChatGPT plusやGoogle Bard、Beingチャットなど生成AIを活用しながら仕事をしています。今では、検索エンジンと同じ頻度で使用していて、情報収集・整理の生産性がかなり上がったように感じます。生成AIから得られる回答から新しい知識や解決策のヒントが得られて、たびたび驚かされます。

 

人工知能の性能が人類の知能を超えるシンギュラリティ が2045年頃に訪れると予測されています。人間の個性や特性を捉え、クローニングしたAI、PAI(Personal Artificial Intelligence) の開発も進んでいます。クローンAIが新たな情報を取り入れ、クローン同志の会話(コンピュータ上で高速に行われる)によって、各クローンAIが保有する人格や知識を融合させ、新たな価値を創造するというかつてSFに描かれた世界が到来するかもしれません。

 

そこで問われるのは、「本来の人間の価値は何か?」です。私見ですが、真の人間の価値は、歴史や文化、人権といった世界観を持ちながら、どのような世の中を創造するかを考える能力を持つことと言えるかもしれません。そのためには、私たち一人ひとりが自分の人生を大切にし、世の中とどのように関わりながら生きていくのかという人生哲学やライフデザインに立ち戻ることが重要だと考えます。

 

「AIの民主化」時代の到来は、自分自身の在り方を見つめなおす良い機会であると、前向きに捉えたいものです。

 

※ニューズレター「暮らしと資産のコンシェルジュ通信・2023年真夏号」巻頭コラムより

 

暮らしと資産のコンシェルジュ通信(2023年真夏号)の紹介

 

令和5年(2023年)7月30日

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平野 泰嗣 平野 直子

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