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コラム

2023年夏のボーナスは物価高に負ける?サラリーマン世帯のお財布事情

カテゴリ: FP夫婦のふたり言 公開日:2023年06月29日(木)
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あなたの夏のボーナスは物価高に負けていませんか? 昨年の冬のボーナスの上昇に続いて、2023年夏のボーナスは過去最高水準!というニュースを見た人も多いでしょう。

 

しかし、実際には、物価上昇率と比べると、ボーナス上昇率は低い水準にとどまっています。サラリーマン世帯は、ボーナスをどのように使っているのでしょうか?

2023年夏のボーナスの支給額、大手企業と中小企業

経団連が6月29日発表した大手企業の「2023年夏のボーナス妥結状況(第1回集計)」は、前年比3.91%増の95万6027円と、比較可能な1981年以降では3番目に高い水準となりました。昨今の急激な物価高を背景に夏のボーナスも高い水準で妥結したのです。

 

しかし、経団連は大手企業が中心なので、中小企業を含めた夏のボーナスの動向を見るには、帝国データバンクの「2023年夏季賞与の動向アンケート」が良いでしょう。

 

同調査によると、2023年の夏季賞与の従業員1人当たり平均支給額は前年から平均で2.4%増加しました。規模別では、「大企業」は3.5%増、「中小企業」は2.2%増、「小規模企業」は2.4%増でした。大企業と比較して、中小企業・小規模企業の増加率は低い水準です。

 

賞与を増やす企業は新型コロナの落ち着きなどによる業績回復が主な理由ですが、減らす企業は原料費高騰などによる収益悪化が理由です。取引先企業に価格転嫁を認めてもらえないという声も複数聞かれ、中小企業においては企業ごとに明暗が分かれるという結果です。

ボーナスで何をする?貯金が1位だけど、旅行や外食も人気

第58回 Ponta消費意識調査」(2023年6月発表)によると、夏のボーナスの使い道として、2014年の調査開始以降、夏のボーナスの使い道は10年連続で、1位「貯金・預金」(34.0%)となりました。次いで2位は「旅行(宿泊を伴うもの)」(8.0%)、3位は「食品(ふだん食べるもの)」(5.4%)でした。

 

「貯金・預金」を選んだ人のうち、貯金・預金したい額の割合が「75%以上」という回答が32.7%、「50%~75%未満」が25.3%。合わせると、支給金額のうち半分以上を貯金・預金したい人は58.0%でした。

 

今回調査と2022年調査を比較したところ、最も減少幅が大きかったのは「食品(ふだん食べるもの)」「衣服」で1.0ポイント減少しました。次いで、使い道ランキング1位の「貯金・預金」が0.8ポイント減でした。
一方、最も増加幅が大きかったのは0.5ポイント増の「外食(居酒屋・ビアホール)」。次いで0.4ポイント増の「外食(ファミリーレストラン)」「酒類」でした。

 

夏のボーナスの支給額増加とコロナ明けによる消費の活発化、足元の急激な物価高から、「貯蓄から節約を意識しつつ、レジャー消費」にシフトしているともいえます。

物価が上がってもボーナスは追いつかない?

6月23日発表の消費者物価指数(2023年5月分)は、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数が104.3で、前年同月比は4.3%の上昇でした。大手企業においても夏のボーナスの上昇率は、インフレを下回っています。コロナ明けで活動が活発化してきたものの、円安・原油価格上昇によるガソリン代の高騰、電気代高騰などにより、懐事情は厳しいといえます。

 

2023年夏のボーナスは物価高による経済的負担を軽減するために、貯金や生活必需品に使われる傾向が強いことがわかりました。しかし、コロナ明けでレジャー消費にもシフトしている動きも見られます。サラリーマン世帯は、ボーナスを上手に使って、楽しく暮らしたいものです。

 

夏のボーナスは、将来のライフプランにとって重要な資金源です。しかし、物価高で家計のことでお悩みの方も多いのではないでしょうか? FPオフィス Life & Financial Clinic(LFC)では、お客様のライフプランを一緒に作成し、家計管理・資産形成のアドバイスをしています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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(執筆:ファイナンシャルプランナー 平野泰嗣)

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