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介護で困らないために〜押さえておきたい介護のポイント(第12回)最終回

賢く介護を乗り切るために〜介護家系図作成のすすめ〜

介護は突然訪れる!あなたの親や親族は、大丈夫?

 これまで11回にわたって介護を取り巻く現状や支える制度、かかる費用と備え方などについて、解説してまいりました。最終回の今回は、介護を賢く乗り切るために、今から備えられることについてご紹介します。

 

 第1回目のコラムでも紹介しましたが、介護が必要になるきっかけの第1位は、脳血管障害で、ある日突然訪れます。日頃、親がどこの病院に通っていたか、飲んでいた薬は何か、利用している金融機関はどこかなど、日常生活について知っているといないとでは、いざという時の対応に大きな差が出てきます。一方、脳血管障害など突然発生する病気以外に、一見健康そうだけれども、徐々に進行していく認知症などで、要介護に至る場合も多いです。徘徊の可能性がある場合などは、本人が行きそうな場所(行きつけの店や親しい人の家など)を知っていると、捜す際の目安にもなります。親が70歳前後など、ある程度高齢になってきたら、少しずつ親について情報整理を始めることをお勧めします(表1)。「親と離れて暮らしていて、なかなか話す機会がない。」「一緒に暮らしていても、生活リズムが違うので、あまり話す時間がない。」という方もいらっしゃると思いますが、少しでも言葉を交わして、ちょっとした変化に気付ける機会を増やしていただけたらと思います。

 

親について知っておきたいこと

 

親自身の希望や不安について

  「自分の老後のことで、子どもに迷惑はかけたくない」と考える親御さんも多いようです。そのために、既に自分で有料老人ホームの入居を決めている人もいれば、特に何も考えていないという人もいます。年末年始やお彼岸、お盆など家族が集まる機会に、一度、親自身がどのような老後を過ごしたいと思っているのか、どのような不安があるか、介護サービスについてどう思っているかなど、聞いてみるのも良いでしょう。最近は、テレビで延命措置や尊厳死、お葬式に関するドキュメンタリー番組なども放送されているので、そうした番組を見ながら、さりげなく本人の意見を聞いてみるというのも良いかもしれません。

 

「介護家系図」で、自分や家族の立場を整理して、役割分担を決めておく

   既に介護に直面している方は、将来、他の親族や自分に介護が必要になった場合のこともイメージしやすいと思いますが、身近に要介護者がいないと、「漠然と考えることはあるけれども、今ひとつピンとこない」という方も多くいます。そこでお勧めしたいのが、介護家系図の作成です。(表2)は、Aさんの母が過労で寝込んでしまった際に、Aさんが作ったものの一部です。

 

介護家系図

 

 祖母を除いて、将来、要介護者となる可能性がある親族は、Aさん夫婦にとって5人います。一方、介護を担える人を見ると、兄弟姉妹それぞれ事情があり、誰もが介護にかかりきりになるのは厳しい状況が分かります。この状況を家族全員が把握し、万が一の時の役割分担を決めておくことも大切です(表3)。介護をする人が一人っ子、独身というケースも今後増えることが予想されますが、介護は早めの情報収集が大切とも言われます。親自身の希望と現状を把握し、自分たちができることを考え、助けてくれる近所の方や親戚の方へお願いできることはあるか、利用できる公的・民間サービスはどのようなものがあるかなど、ぜひ今から少しずつ情報収集と整理を始めていただければと思います。

 

家族で話し合っておきたいこと

 

元気なうちに親子で終活!

 介護が発生する前に、親の希望や状況を聞いておきたいと思っていても、大切なことゆえに聞きにくい、ということも多いようです。最近は、「より良く人生の終わりを迎えるための準備」として、「終活(しゅうかつ)」という言葉が広まっています。高齢者だけでなく、30代、40代などの若い世代からも関心を集め、葬儀の希望などを書き留めるエンディングノートなど、関連書籍が多く出回っています。終活やエンディングに関するセミナーに親子で参加する人も増えていますので、こうした機会を利用してみてはいかがでしょうか。 

 

頑張りすぎない、という発想も大切

 自分を犠牲にして介護をするあまり、心身共に疲れて倒れてしまったり、虐待や無理心中、自殺といった事件に発展してしまったりするケースもあると聞きます。また、仕事や遠方に住むなどで介護にあまり携われない状況にあると、「親戚や近所の方から、何かと言われて辛い思いをした」という話も耳にします。身体的な疲れ以上に堪えるのが、精神的なストレスです。地域の介護教室などで同じ立場の方と交流したり、趣味などでリフレッシュの時間もキープすることをお勧めします。自分たちが元気でいると、介護される人も安心して介護を受けることができると考えて、ぜひご自身のことも大切になさってください。

 

【お勧めサイト】

NPO法人パオッコ

離れて暮らす親のケアに役立つ情報発信やセミナー、交流会開催を行っています。

 

 

 LFCでは、介護される側、介護する側の両方の視点で、ライフプランとマネープランを考えながら、介護を含めた安心したセカンドライフづくりのお手伝いと、その計画を実行するお手伝いをしています。

【参考:LFCのライフプラン総合診断

 

第11回:介護が必要な人の資産などを守る】   【第1回:介護は誰にでも起こりうる身近なリスク!

 

※本コラムは、警視庁機関紙「自警」(平成25年2月号)に寄稿したものを一部加筆・修正したものです。

 

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