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介護で困らないために〜押さえておきたい介護のポイント(第10回)

介護を防ぐ方法は?

介護になる原因から、予防策を考える

 これまで、介護にかかるお金や備え方について解説してきましたが、できることならば介護状態にならないのが一番です。そこで、今回は、介護になる原因をもとに、介護の予防方法について解説いたします。要介護になる原因で、特に割合が高いものは、脳血管疾患、認知症、骨折・転倒などです(表1)。

 

要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合

 

生活習慣病予防

 介護原因第1位の脳卒中は、幸い一命を取りとめても、片マヒや言語障害などの後遺症が残り、本人や家族が大変辛い思いをすることになります。介護期間も長く、費用もかかりますので、ぜひ予防を心がけたいものです。脳卒中や心臓病は、ある日突然起こるように思われますが、実は日頃の食生活などが要因になっているため、「生活習慣病」とも言われています。バランスの良い食事や適度な運動、ストレスを貯めない暮らしを心がけることが大切ですが、高齢になると料理や買い物、外出が億劫になりがちだったり、「お金がかかるから」と出費を控えたりする場合も見受けられます。

 

認知症予防

   認知症の原因は、脳卒中などの生活習慣病が関係する脳血管性のものと、アルツハイマー病によるものとがありますが、環境の変化(定年退職や身近な人の死、ペットの死、住まいの変化など)がきっかけで起こる場合もあるようです。人の死など、避けられないことはありますが、閉じこもらないよう、外出の機会を作るよう心がけましょう。スポーツや旅行、趣味の活動や仕事がある人は、脳が活性化されて認知症になりにくい、と言われています。高齢のご両親にも、料理や花の手入れなど、役割を担っていただく、というのも効果的です。今、自警に連載中の「文豪の足跡」などを実際に歩くのもステキですね。このほか、サークル活動や保養施設、旅行補助など、職員やご家族のためのプランもいろいろありますので、介護予防にも活用できるのではないでしょうか。

 

早期発見・早期治療

  早期発見・早期治療のために、定期的な健康診断や人間ドックなどを受けることも大切です。職員の方は、職場の健康診断を受ける機会があるので、比較的安心ですが、主婦や退職後の方などは、「家事や子育て・介護で忙しいから」「費用がかかるから」「具合が悪いと感じたらすぐに病院に行くから」と、健診を受けない人も多いようです。自覚症状や周りの人が気付く頃には、症状が進んでいることが多いので、何もないと思っても定期的に健診を受けることをお勧めします。「特定健診・特定保健指導」(40歳〜74歳の人対象)など、職員のご家族(被扶養者)や退職後任意継続で警察共済組合に加入している方でも、健診が受けられる場合がありますので、ぜひご確認ください。また、自費で人間ドックを受けて病気が見つかり、治療をした場合は、人間ドックの受診料も医療費控除の対象となります。介護や医療費、生命保険にお金をかけるよりも、早期発見のためにお金を使う方が、長い目で見てお得ともいえるでしょう。

 

介護を防ぐ住まいづくり

   家の中や庭先などのちょっとした段差や風呂場で転倒し、骨折をしたことがきっかけで寝たきりになる、という方も多くいます。また、ひざなどに関節疾患がある人にとって、階段や玄関の上がりかまちの昇降は、大変辛いものです。転倒事故が起こる前に、住まいの見直しをしてみましょう。段差解消や手すりの取り付けなどは、比較的短期間でできますが、住み慣れた家で、これまで難なく歩いていた場所でも、思いのほか足が上がらずに転倒するケースも多いです。カーペットなどの敷物は、ヘリがめくれないようにする、座布団など動線の足元を片付ける、ペットのまとわりつきにも注意する、といったことも効果があります。このほか、室内の温度差をなくすと、心筋梗塞や脳卒中を予防する効果があるので、トイレや脱衣所に小型ヒーターを設置するのも良いでしょう。費用はかかりますが、建替えや大規模リフォームをする場合は、バリアフリーにしたり、家全体の温度が一定に保てる省エネ住宅にするのもお勧めです。

 

 

貯筋(ちょきん)をして健康寿命を延ばそう!

 日本は、世界有数の長寿国ですが、今後は、自立して健康的に暮らせる期間=健康寿命を延ばそう、という政策が始まっています。厚生労働省が、今年初めて算出したデータによると、平成22年の健康寿命は、男性:70.42歳、女性:73.62歳でした(表2)。同年の平均寿命から差し引くと、日常生活に制限がある(健康でない)期間は、男性:9.22年、女性:12.77年となります。病気や介護で寝たきりの状態でなく、健康的な長生きをしたいですね。

 

日本人の平均寿命と健康寿命(平成22年)

 

 先日、ある方が「老後は、これまでの貯蓄や退職金、年金を取り崩して暮らさないといけないから、定年後はできるだけお金を使わないで暮らしたい。」と話していました。老後が不安な気持ちは分かりますが、趣味や人づきあい、外出を控えすぎると、体力や気力が低下して、ますます体が弱くなってしまいます。将来のためにお金を貯めておくことも大切ですが、健康でいられるために時間とお金をかける、という発想も大切です。健康でいられれば、貯めておいたお金は旅行や趣味など、人生を楽しむために使うこともできます。「体は資本」と言われますが、人生で最も若い「今」から、貯筋(ちょきん)活動も始めていきましょう。

 

【お勧めサイト】

貯筋運動プロジェクト(公益財団法人 健康・体力づくり事業財団)

サイト右下の「貯筋運動Do画」で、貯筋運動の動画が見られます。仕事柄、立ち時間が多い方、デスクワークが多い方、それぞれちょっとした時にできる運動が紹介されていますので、 よろしければご覧ください。

健康長寿ネット

公益財団法人長寿科学振興財団が運営するウェブサイト。「介護予防のための生活機能チェック(25問)」では、各チェック項目に答えることでいまの生活機能の状態が表示され、さらに運動機能など具体的な生活機能や日常生活へのアドバイスが表示されます。

 

 

 LFCでは、介護される側、介護する側の両方の視点で、ライフプランとマネープランを考えながら、介護を含めた安心したセカンドライフづくりのお手伝いと、その計画を実行するお手伝いをしています。

【参考:LFCのライフプラン総合診断

 

第9回:介護をする人のライフプラン】   【第11回:介護が必要な人の資産などを守る

 

※本コラムは、警視庁機関紙「自警」(平成24年10月号)に寄稿したものを一部加筆・修正したものです。

 

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