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コラム

【第14回】住宅ローンの繰り上げ返済、4つの疑問!?

カテゴリ: FPによる住宅マネー情報 公開日:2023年12月10日(日)
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住宅ローンの繰り上げ返済に関する4つの疑問を解説します。期間短縮型と返済額軽減型のメリットやデメリット、繰り上げ返済の時期や頻度、住宅ローン減税やライフプランの影響などを詳しく説明します。

 

住宅ローンを組んで住宅購入、引っ越しを済ませたその次は?

住宅ローンを組んで住宅購入し、引っ越しを済ませると、「さて、節約を頑張って繰り上げ返済をドンドンしよう!」と気持ち新たに家計管理をする人も多いのではないかと思います。今回は、住宅ローンの繰り上げ返済について、よるある質問などを取り上げながら解説します。

 

●前提となる住宅ローン
当初3000万円(金利2%、期間30年、元利均等返済)

 

 

「期間短縮型」と「返済額軽減型」どっちが有利?

繰り上げ返済の方法には、期間短縮型と返済額軽減型の2つの方法があります。「期間短縮型」は、毎月の返済金額は変えずに返済期間を短縮する方法で、「返済額軽減型」は、残りの返済期間は変えずに返済額を軽減する方法です。

 

当初3000万円(金利2%、期間30年、元利均等返済)の住宅ローンを組み、6年目に300万円の繰り上げ返済をする場合、「期間短縮型」と「返済額軽減型」を比較してみましょう。

 

まず、「期間短縮型」の利息軽減効果は、約177万円です。返済期間も3年6か月短縮されます。ただし、返済額は110,886円で変わりません。一方、「返済額軽減型」の利息軽減効果は、約81万円です。返済額は110,886円から98,170円に12,716円減りますが、残りの返済期間は変わりません。

 

利息の軽減効果として考えると、「期間短縮型」の方が断然有利と言えます。ただ、毎月の返済額を減らし、家計の支出の負担を減らしたいというのであれば、「返済額短縮型」にもメリットがあるといえます。

 

 

繰り上げ返済は年明けの方が有利?

住宅ローン減税を利用している場合、「期間短縮型」でも、「返済額軽減型」の場合でも、繰り上げ返済をする時期は、年明けにした方が有利になります。住宅ローン減税は、年末の住宅ローンの残高の0.7%(住宅の取得年によって1%の場合や上限金額が異なる場合があります。)が、所得税・住民税から控除される仕組みになっています。従って、年末に繰り上げ返済をすると、住宅ローン減税の額が少なくなる場合があるので注意が必要です。

 

ただし、住宅ローン減税の適用がある場合でも、繰り上げ返済後も、住宅ローン減税の上限を上回ったローン残高がある場合や、住宅ローン減税の控除額が所得税・住民税の適用範囲を超えている場合などは、住宅ローン減税に関係なく、できるだけ早く繰り上げ返済をした方が有利になります。

 

 

繰り上げ返済は、まとめてした場合と、小まめにした場合、どちらが有利?

前提条件の住宅ローンで、6年目にまとめて300万円の繰り上げ返済をした場合と、毎年(期首)に50万円ずつ合計300万円の繰り上げ返済(期間短縮型)をした場合を比較してみましょう。

 

6年目に300万円の繰り上げをするケース(既出)の利息軽減効果は約177万円で、短縮期間は3年6ヶ月でした。

 

毎年50万円の繰り上げ返済をした場合は、利息軽減効果は201万円で、返済期間も3年8ヶ月短縮されるという結果でした。

 

従って、繰り上げ返済は、まとめてするよりも、こまめにした方が有利になるといえます。

 

 

繰り上げ返済は、どんどんした方が有利?

繰り上げ返済は、できるだけ早く、小まめにした方が、利息を軽減するという視点で見ると、断然有利であるといえます。

 

けれども、無理して繰り上げ返済をし過ぎて、手元資金が少なくなって、イザという時の資金が不足してしまうのでは、本末転倒です。お子様が小さいうちは、どんどん繰り上げ返済ができるでしょうが、お子様の教育費がかかる時期になって、十分な貯蓄ができていないという状態になってしまうかもしれません。

 

長期的なライフプランと、マネープランを見た上で、繰り上げ返済のペースを検討すると良いでしょう。

 

 

【番外編】意外に多い、損な繰り上げ返済!?

相談をしていると、「ちょっと、もったいないな……」と思う繰り上げ返済をしている人が意外に多くいます。

 

例えば、共働きで、夫婦でペアローン(個別に住宅ローン・夫2000万円、妻500万円など)を組んでいる場合、妻のローンはできるだけ早く完済してしまおうと、妻の住宅ローンに集中して繰り上げ返済をしているケースが散見されます。気持ちとしては理解できるのですが、お金の面で考えると、同じ金額を同時期に繰り上げ返済すると考えた場合、夫の住宅ローンを返済した方が、資金面で有利になる場合もあります。

 

このように、住宅ローンの繰り上げ返済の仕方によって、有利・不利はさまざまです。住宅ローンの繰り上げ返済のシミュレーションができるサイトもありますので、活用してみましょう。また、ライフプラン全体を見た、適正な繰り上げ返済の仕方については、手前味噌ではありませんが、やはり、ファイナンシャルプランナーに相談することをお勧めします。

 

 

(執筆:平野泰嗣)

 

LFCでは、将来のライフプランを見据えながら、適切や住宅購入予算の設定や、住宅ローンの借り方など、安心した住まい・暮らしを実現するための計画づくりと、その実行するお手伝いをしています。

 

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