メニュー

コラム

震災から100年、家庭内の緊急事態シミュレーションで自分や家族の命を守ろう

カテゴリ: コンシェルジュ通信 公開日:2023年09月01日(金)
このエントリーをはてなブックマークに追加

concierge 43a

 

 

災害の備えに家庭内災害緊急事態シミュレーションを

2023年9月1日は、関東大震災から100年の日です。この日を迎えるにあたって、私たちは災害に備えることの重要性を改めて認識する必要があります。災害に備えるためには、様々な対策がありますが、その中でも家庭内でできる効果的なの対策は、緊急事態シミュレーションです。

 

緊急事態シミュレーションとは、災害が起こったときに自分や家族がどうすべきかを事前に考えておくことです。例えば、地震が発生したらどこに避難するか、家族とどう連絡を取るか、ペットはどうするかなどの問題を家族で話し合いながら、具体的な行動プランを作成します。このようにしておくことで、災害時にパニックにならずに冷静に対処できるようになります。また、家族の絆も深まります。

 

緊急事態シニュレーションの例

家族構成とシチュエーション

これから、ある家族の緊急事態シミュレーションを行います。都内で自身が発生したことを想定して、各家族のシチュエーションから、どのような行動をとるべきかを考えます。

 

  • 父:40歳、会社員、出張中
  • 母:38歳、パートタイムの教師、学校に勤務
  • 長男:15歳、高校生、部活動中
  • 長女:12歳、中学生、自宅にいる
  • 犬:3歳、ミニチュアダックスフント、自宅にいる

緊急事態シミュレーションの質問例

これから6つの質問を出します。各問A~Dの4つの選択肢が示されていますので、その回答がより良いかを家族でディスカッションしてみましょう。

 

【設問1】震度6強の地震が発生しました。長女と犬は自宅にいます。長女はどうすべきでしょうか?

A. テーブルの下に隠れて身を守る
B. 火の元を確認して消す
C. 緊急用品を持って外に逃げる
D. 家族に連絡を取る

 

【設問2】地震が収まった後、長女は自宅の状況を確認しました。ガスや水道などのライフラインは停止していました。長女はどうすべきでしょうか?

 

A. ガスや水道の元栓を閉める
B. ラジオやテレビで情報を得る
C. 緊急用品を持って避難所に向かう
D. 父や母からの連絡を待つ

 

【設問3】母は学校に勤務していましたが、地震の影響で教室の天井が崩れて怪我をしました。救急車は混雑していてすぐに来られません。母はどうすべきでしょうか?

 

A. 教室から出て安全な場所に移動する
B. 傷口を清潔にして止血する
C. 長女に連絡して自宅に帰る
D. 学校の教員や医療スタッフに助けを求める

 

【設問4】長男は部活動中に地震に遭いました。部活動の仲間と一緒に体育館に避難しましたが、体育館の出口が塞がってしまいました。長男はどうすべきでしょうか?

 

A. 出口を開けるために力を合わせる
B. 窓から外に飛び出す
C. 携帯電話で救助を要請する
D. 静かに待機する

 

【設問5】父は出張中に地震に遭いました。ホテルの部屋にいたところ、窓ガラスが割れて飛び込んできました。父はどうすべきでしょうか?

 

A. 部屋から出て階段で下に降りる
B. 部屋にとどまってドアや窓を閉める
C. 部屋の中で机やベッドの下に隠れる
D. 部屋の中で緊急用品を探す

 

【設問6】災害時に犬を連れて避難所に行く場合、必ず持っていくべきものは何でしょうか?

 

A. おもちゃ
B. タオル
C. 証明書コピー
D. 消臭スプレー

緊急事態シミュレーションの回答例

それでは、正解と解説です。ここでは、正解と表現していますが、実際の状況によっては、他の選択肢の方が良い場合もありますので、あくまでも参考にするというスタンスで読んでいただければと思います。

 

【設問1】

正解:A. テーブルの下に隠れて身を守る
解説:地震が発生したら、まずは自分の身を守ることが最優先です。テーブルの下に隠れて頭や首を保護しましょう。火の元や緊急用品は地震が収まってから確認しましょう。外に逃げる場合は、倒壊や落下物の危険があるので注意が必要です。家族に連絡を取ることも大切ですが、電話回線やインターネットが混雑する可能性があるので、安否確認サービスやメールなどを利用しましょう。

 

【設問2】

正解:A. ガスや水道の元栓を閉める
解説:ライフラインが停止している場合は、ガスや水道の元栓を閉めることで、復旧時の漏れや爆発の危険を防ぐことができます。ラジオやテレビで情報を得ることも重要ですが、電気が使えない場合は、緊急用品に含まれる携帯ラジオや携帯電話の充電器などを利用しましょう。避難所に向かう場合は、家族との連絡先や待ち合わせ場所を事前に決めておくことが必要です。父や母からの連絡を待つこともできますが、連絡がつかない場合は自分で判断して行動しましょう。

 

【設問3】

正解:B. 傷口を清潔にして止血する
解説:怪我をした場合は、出血や感染のリスクを減らすために、傷口を清潔にして止血することが大切です。教室から出て安全な場所に移動することも考えられますが、移動中にさらなる怪我をする可能性があるので注意が必要です。長女に連絡して自宅に帰ることもできますが、交通機関や道路が混雑している可能性があるので、時間がかかるかもしれません。学校の教員や医療スタッフに助けを求めることも有効ですが、彼らも他の被災者や生徒たちの対応に追われているかもしれません。

 

 【設問4】

正解:C. 携帯電話で救助を要請する
解説:体育館の出口が塞がってしまった場合は、自力で開けるのは危険です。窓から外に飛び出すことも考えられますが、高さや落下物の危険があるのでおすすめできません。携帯電話で救助を要請することが最善の選択です。ただし、電話回線やインターネットが混雑している可能性があるので、安否確認サービスやメールなどを利用しましょう。静かに待機することもできますが、救助が遅れる可能性があるので、自分の位置や状況を伝えることが重要です。

 

 【設問5】

正解:C. 部屋の中で机やベッドの下に隠れる
解説:ホテルの部屋にいた場合は、部屋から出るのは危険です。階段やエレベーターは倒壊や停電のリスクがあります。部屋にとどまってドアや窓を閉めることも考えられますが、窓ガラスが割れている場合は、さらなる飛散物の危険があります。部屋の中で机やベッドの下に隠れることが最善の選択です。頭や首を保護しましょう。部屋の中で緊急用品を探すこともできますが、地震が収まってから行いましょう。

 

【設問6】

正解:C. 証明書コピー
解説:避難所では、犬のワクチンや登録などの証明書コピーを持っていることが求められる場合があります。証明書コピーには、犬の情報や飼い主の連絡先なども記載しておくとより安心です。おもちゃやタオルや消臭スプレーはあると便利ですが、必ず持っていくべきものではありません。

 

 

この緊急事態シミュレーションで学べること

concierge 43b

今回の緊急事態シミュレーションの設問のポイント

家庭内の緊急事態シミュレーションは、いかがでしたか? 今回の緊急事態シミュレーションで学べることは、害時に自分や家族やペットの安全を確保するために必要な知識や行動です。具体的には、以下の4点です。

 

1.地震が発生したら、まずは自分の身を守ることが最優先です。家具に隠れて頭や首を保護しましょう。

2.地震が収まったら、ガスや水道の元栓を閉めることで、復旧時の漏れや爆発の危険を防ぐことができます。

3.怪我をしたら、傷口を清潔にして止血することで、出血や感染のリスクを減らすことができます。

4.避難する場合は、家族との連絡先や待ち合わせ場所を事前に決めておくことが必要です。緊急用品も持っていきましょう。 

緊急事態シミュレーションで家族の絆を深めよう

 また、緊急事態シミュレーションを行うことで、以下の効果が期待できます。

 

1.緊急事態シミュレーションでは、家族で災害に関する話題を共有し、互いの考えや感情を理解し合うことができます。これは、コミュニケーションの質を高めることにつながります。

2.緊急事態シミュレーションでは、家族で協力して行動プランを作成し、訓練を行うことができます。これは、チームワークや信頼感を強化することにつながります。

3.緊急事態シミュレーションでは、家族で災害に対する不安や恐怖を和らげることができます。これは、精神的な安定や安心感を高めることにつながります。

 

以上のように、家庭内の緊急事態シミュレーションを行うことは、家族のきずなを深める効果が期待できます。ぜひ、この記事を参考にして、家族と一緒に緊急事態シミュレーションを楽しんでみてください。

 

FPオフィス Life & Financial Clinic(LFC)では、ご本人とご家族が生涯を通して、安心して暮らせるための、「生活リスクマネジメント」という考え方を第一に置いています。皆さまの生活リスク状況などしっかり把握しながら、その人らしい幸せな人生の実現のサポートをさせていただきます。

LFCの生活リスクマネジメント相談

 

【関連記事】

関東大震災から100年、防災家族会議で備えを!

100年に一度の災害慣れに注意!?リスクへの備えの再チェックを!

フェーズフリー「努力しないコロナ対策」で苦難を乗り切る!

FCP(ファミリー・コンティニュイティ・プラン)=家族継続計画という考え方

(執筆:ファイナンシャルプランナー 平野泰嗣)

夫婦FPが親身になってサポートいたします。お気軽にお申込・お問合せください。

Copyright©FPオフィス Life & Financial ClinicAll Rights Reserved. login